僕のお気に入りアコギは、カナダ製のLarrivee (ラリヴィー)。
名古屋の楽器店ではあまり見かけないギターだけど、今年3月から名古屋に本社がある楽器商社が輸入代理店になったので、置かれるようになるかな?
ヘッドを飾る綺麗なインレイの魅力もあり、本数をついつい増やしてしまいます。
さて今回入手したのは、1982年製の『 Larrivee L-09 』
アコギはMartinのデザインをコピーすることが多いけど、Lサイズのボディーはラリヴィーのオリジナルデザイン。クラシックギター製作からスタートしただけあって、形状にその名残が見られます。
ヘッドには光り輝く『Mucha(ミュシャ)』と名付けられた女性のインレイ。貝を組み合わせて描かれていてキレイだ。
ラリヴィー氏の奥様ウェンディーさんの手による、ミュシャの絵画を基にしたデザインは表情までくっきりと描かれていて、ここだけでも芸術品。
このポーズはミュシャの≪ 宝石:アメジスト ≫をモチーフにしたみたい。
ミュシャの絵は好きなので画集を眺めることがあるけど、ギターのインレイを見ているのも楽しい!
80年代のラリヴィーのロゼッタ(サウンドホール周りの飾り)はクラシックギターそのもの。これが80年代末くらいには幅が半分くらいに細くなり、90年半ばには貝のインレイへと変化していきます。
数本所有している90年代のLarriveeと比べると、低音はボディーの奥から響いてきて深みがあり、高音はパリッと乾いた感じ。さすが年代物だ!
何度も90年代のものと交互に弾き比べてしまった。
お気に入りのギターを弾いたり眺めたり(?)して、楽しい時間が過ごせるのは幸せなことです。
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Larrivee社の成長は著しく、おおよそですが以下のよう。製作本数が増え続け、現在も成長しています。
1967年 カナダの自宅でギター製作を開始
1976年 8人の職人が1ヶ月に25~30本のギターを製作
1978年 14人の職人が1日に4本のギターを製作
1991年 35人の職人が1日25本のギターを製作
1998年 100人の職人が1日に60~72本のギターを製作
2001年 アメリカに新工場を建設
もうすぐ製作50周年なんですね。記念本とか出版されないかなぁ。
*** ご注意 ***
僕がレッスンで何本ものラリヴィーを弾いているのを見て『ラリヴィーなら、すべて良いギターだ』と誤解される生徒さんがいらっしゃいますが、そんなことはありません。
実際に見たり弾いたりして購入に至らないことも多々あるし、気に入って購入したものでも完全ではないので、費用をかけてリペアマンに調整してもらっています。
どのメーカーのギターでも『すべてが良い』なんてことはないので、しっかり弾いて納得のいくギターを見つけてくださいね。
※生徒さんには良いギターの選び方などアドバイスしますので、興味のある方はお尋ねください。