今月から新たに2名の生徒さんが「セゴビア編 ソルの20の練習曲」をスタートしたから、現在4名が順次進んでいます。
クラシックギターを学ぶ人にとって必須の練習曲で、一般的には「カルカッシ 25の練習曲 Op.60 」が終わると次はこれ。ソルの楽曲に付けられた運指・表情記号・アーティキュレーションから、巨匠セゴビアの音楽観や意図を学べます。
「セゴビア編 ソルの20の練習曲」の楽譜
でもこの楽曲。生徒さんに『次回までに楽譜を用意しておいてね』と伝えるとき、注意が必要なんです。それは…
版の選び方
Amazonなどの通販サイトで検索すると、おそらく現代ギター社のものが出てきます。
タイトルは「セゴビア選 ソル20のエチュード オリジナル版」だから問題なさそうだけど…このバージョンでは、今回のレッスンの目的とするセゴビアの運指法や表現などを学ぶことはできません。
画像をよく見ると分かるけど、僕の言っている「セゴビア編」ではなく「セゴビア選」。トラップではないんだろういけど、間違えやすそうだ。
これはセゴビアが選んだ20曲のオリジナル版、要するに原典に近い「現代ギター社版の楽譜集」なんです。
これを持って来られると、内容が全く違うから買い直しになるのでご注意を!
でも、もし購入してしまった方はご心配なく。巻末に掲載されている、藤井敬吾氏による「セゴビア版、初版、現代ギター社版、コスト版の比較考証」の解説は素晴らしいです。この資料だけでも価値はあります。
もちろん楽譜は初版に近いものなので、比較することでセゴビア版の運指や音、テンポなどの変更箇所を知り、より理解を深められます。
オススメの演奏
僕のお気に入り、アルバロ・ピエッリのDVD!練習曲をこのレベルで弾けるのはスゴイと20代のときに何度も観ました。今ではYouTubeで無料で視聴できちゃうんだね。
Op. 6 No. 2(セゴビア編 No.3)とOp. 6 No. 11(セゴビア編 No.17)の2曲だけなのは残念だけど、ソルの練習曲の価値や演奏法を見直すキッカケになりました。
こちらを入手してください
ちなみに日本版の「セゴビア編 ソルの20の練習曲」は、何年も前に店頭から姿を消し、おそらく絶版になっています。残念…。
じゃあ何を入手すれば良いかというと、海外版で同じ内容のものが入手できます。
海外版でも、楽譜は日本版と変わらず読めるから大丈夫です。
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