E.プジョールの『熊蜂』(El Abejorro )は、しばらく前から僕のマイブームのうちの1曲。
蜂の羽音を不協和音で再現しているのが面白く、当ギター教室で使用しているテキストにも、スピードを求める練習曲として掲載されています。
E.プジョールの「熊蜂」
作曲したエミリオ・プジョール(Emilio Pujol, 1886 - 1980)は「アルハンブラの思い出」を作曲したフランシスコ・タレガの高弟で、タレガの伝記の著者としても知られています。

右手の運指は「p - i - m - i 」が一般的で、僕もこの運指で弾いていました。まずは、どんな曲か聴いてみてください。
僕も今までこんなテンポで弾いて、テキストの指定(八分音符で110)とは合ってるけど何だか自分がイメージしているよりもうんと遅いのが気になってた。
この曲は昔からナルシソ・イエペスのCDでよく聴いてたけど、頑張ってもそのテンポに至らないのも自分で納得できない。
ちなみにイエペスは、映画『禁じられた遊び』のテーマを演奏したことでも知られているクラシックギターの巨匠です。聴き比べてみてください。
「どちらが正解」という事ではないけど、やはり僕としてはイエペスのような快活なテンポの方が蜂の羽音をイメージしやすい。
有名なリムスキー=コルサコフ「熊蜂の飛行」にも通じるものがありますね。
イエペスの右手運指に挑戦!
という訳で、以前から知ってはいたけど挑戦してなかった、イエペスの運指を試みることにしました。
イエペスは「 p - a - m - i 」というトレモロと同じ運指で弾いてるんです。

30年近く前の現代ギターに掲載された「イエペスの遺産」という記事の中でも、その運指が紹介されていました。

まとめ
練習を始めたときは『トレモロの運指に近いからすぐ出来そう』なんて思っていたけど、「 a - m - i 」がトレモロのように同一弦ではなく、「 a (3弦)- m(2弦)- i(3弦)」というように違う弦を弾かなくてはならないので戸惑ったよ。
イエペスの運指って、よく考えられていることは理解できるけど、難解なものも多いくて…。
でも慣れてくると、元の「p - i - m - i 」よりも快活に弾けてきたから嬉しい。イエペス目指して頑張るぞ!
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