生徒さんから『ブラジル民謡組曲』の「ガヴォット・ショーロ」をリクエストされたので、レッスンのために楽譜の再チェックをしました。
ヴィラ=ロボス『ブラジル民謡組曲』~ガヴォット・ショーロ
Suíte Popular Brasileira • Villa-Lobos • Göran Söllscher
H.ヴィラ=ロボス(1887-1959)はクラシックギターを良く響かせる曲が多いけど、その中でもこの『ブラジル民謡組曲』はポピュラーの要素が入っていて親しみやすい作風だ。
イェラン・セルシェルの日本での演奏を聴いてみましょう。スウェーデン出身のクラシック・ギター奏者です。
ギターのレッスンにチェロの演奏を
生徒さんは丁寧な性格の方なので、楽譜を正確に弾いてくれた。でも曲の雰囲気が上手く掴めていない様子だ。
ということで、翌週に僕のお気に入りのCDを教室に持って行きました。発売当時に購入したものだから、もう30年くらい前のものだ。巨匠ロストロポーヴィッチが齢60代にして初めてバッハの無伴奏チェロ組曲の全曲録音に挑んだ意欲作です。
ロストロポーヴィッチ バッハ 無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV1012
生徒さんには、無伴奏チェロ組曲 第6番の「ガヴォット」を聴いてもらった。
まさかヴィラ=ロボスを弾く参考に、時代も国も違うバッハを聴かされるとは思っていなかっただろう。でも熱心に耳を傾け、聴き終わったあとに『どう弾けば良いかが分かってきた』と言ってもらえたのは嬉しかった。
自分の弾く曲の演奏だけを聴くのではなく、作曲者がオマージュしたであろう曲も聴いて参考にしてみるのも良いものですよ。
『ブラジル民謡組曲』の楽譜
以前の定番楽譜[ノード編]
左)ヴィラ=ロボス ソロギター作品集[ノード編]
僕がギターを習っていた頃に使っていたのは、この楽譜集だった。ショーロス第1番、ブラジル民謡組曲(5曲)、練習曲(12曲)、前奏曲(5曲)が1冊にまとめて載っています。
『ブラジル民謡組曲』は【マズルカ・ショーロ】【ショティッシュ・ショーロ】【ヴァルサ・ショーロ】【ガヴォット・ショーロ】【ショリーニョ】の5曲。
右)ヴィラ=ロボスとギター(現代ギター増刊号)
ヴィラ=ロボスの生涯や各曲の解説が載っていて、本当によく読みました。ノード編はミスプリントが多いから正誤表が載っていて大助かりだったよ。
ヴィラ=ロボス:ブラジル民謡組曲(改訂新版) [ジガンテ校訂]
ジガンテ校訂版は持っていたけど、さらに改訂された新しい版が出版されていたので、この機会に購入しました。
ノード編に比べて読みやすいし、ミスプリントも少ないのでオススメ。でもまだミスプリントはありますが…。
【1928年版】 ブラジル民謡組曲(マズルカ・ショーロ、ショティッシュ・ショーロ、ショリーニョ、ヴァルス・ショーロ)
【1948年版】 ブラジル民謡組曲(マズルカ・ショーロ、ショティッシュ・ショーロ、ヴァルサ・ショーロ、ガヴォット・ショーロ、ショリーニョ)
ジガンテ校訂による「ブラジル民謡組曲」の改訂新版。前の版で収載された「ヴァルス(Valse)・ショーロ」を含んだ1928年版と、「ヴァルサ(Valsa)・ショーロ」と「ガヴォット・ショーロ」を含む1948年版の2組を収載しています。
まとめ
『ブラジル民謡組曲』はポピュラー的な曲調で割と弾きやすいから、これからもレッスンで取り上げていきたいな。
レッスン希望の生徒さんはぜひリクエストを!
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ヴィラ=ロボス『ブラジル民謡組曲』~ショティッシュ・ショーロの楽譜を再チェック
生徒さんから、ヴィラ=ロボスの「ショティッシュ・ショーロ」のレッスンをリクエス…
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