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マウロ・ジュリアーニのススメ

2010年12月22日

生徒さんから勧められたCDが最近の愛聴盤になっています。

ガット弦を使用した19世紀ギターの音色はスッキリとして心地良く、現代のナイロン弦を使用するクラシックギターとはまた違う魅力があります。

19世紀前半のクラシックギターと言えばフェルナンド・ソルが有名ですが、今回は同時代に活躍したイタリアのギタリスト・作曲家のマウロ・ジュリアーニ(1781年–1829年)です。

Mauro_Giuliani

20代なかばにウィーンに拠点を移しギター人気の火つけ役として活躍。ベートーヴェン、シューベルト、ロッシーニ、パガニーニら著名な音楽家とも交流がありました。

もちろん本人の演奏は残っていないので、イタリアのギタリスト、Paolo Pugliese と Claudio Maccari によるCDを紹介します。

 

Giuliani: Complete Works for Guitar Duo 

ジャケットの写真にあるようにGuadagnini(ガダニーニ/1819年製と1830年製)などジュリアーニが活躍した時代に製作された楽器で演奏しています。

弦はガット弦を使用し、ピッチは当時一般的だった430ヘルツを採用するなど、当時の演奏に近いスタイルです。

ジャケットには2人で写っていますが独奏です。

代表曲の「大序曲 Op.61」や、『セビリアの理髪師』や『ウィリアム・テル』などのオペラ作曲家としてよく知られているロッシーニ(Rossini/ 1792年-1868年)のアリアを原曲とした「ロッシニアーナ」全6曲、「ポプリ」が収録されています。

 

■Giuliani / Complete Works for Guitar Duet

こちらはジャケットにギターのヘッドが1つ写っていますが二重奏です。あれれ???ジャケットが上下のもので逆の方がいいような気がしますね。

ロッシーニの序曲や、ジュリアーニの2重奏曲が多数収録されています。

特に注目の曲は『グラン・ポプリ Op.67』。ジュリアーニはベートーヴェンの指揮する交響曲第7番の初演にチェロ奏者として参加していますが、その第1楽章の華やかな部分が曲中に少し出てでます。

ベートーヴェンの交響曲第7番は『のだめカンタービレ』のドラマや映画で第1楽章、第4楽章の一部が使用されたので、聴き覚えのある方も多いと思います。

演奏内容も良いですが3枚組でこの価格というのもすごい。ぜひ聴いてみてください。