リュートは16~17世紀(ルネサンス初期~バロック期)に人気のあった、日本や中国の琵琶とも祖先を同じくする弦楽器です。残念ながらバロックの終焉とともに急速に衰退しました。
自分の練習メニューやレッスンにもバッハのリュート組曲を取り入れていますが、生徒さんの中にも「リュート」を知らなかったり、音を聴いたことがない方が多いので、おススメのCDを紹介します。
7年ほど前にCDショップで見つけ、素敵な写真とその色合いを生かすデジパック仕様(3つ折りの紙のケース)で思わず"ジャケ買い"してしまいましたが、演奏も澄んだ音でとても気に入っています。
素敵なジャケット写真の色合いに合わせ、それぞれのCD盤がゴールドとシルバーになっている辺りのセンスはさすが。2枚を揃えるとナカナカいい感じです。
【エドアルド・エグエス(Eduardo Eguez)】
■The Lute Music of Johann Sebastian Bach, Vol.1
プレリュード、フーガ、アレグロ BWV998
リュート組曲第3番 BWV995
リュート組曲第2番 BWV997
■The Lute Music of Johann Sebastian Bach, Vol.2
リュート組曲第4番 BWV1006a
バイオリン ソナタ No. 1 BWV1001
無伴奏チェロ組曲 No.1 BWV1007
プレリュード BWV999
ギターとは違う魅力の音色でバッハを聴くのも良いものです。
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現代ギター社から先月、楽譜付きの本が出版されました。
■『ギターのための原典版準拠バッハ・リュート作品全集』
バッハのリュート作品のCDについての評や、曲目・奏法解説が主な内容。
中でも、著名なギタリストのエドゥアルド・フェルナンデスによる『バッハのリュート作品についての試論』の序章が特に良かった。
「バッハは退屈でつまらない」と言う生徒に、バッハの面白さを解説していく先生の対話形式で書かれていて、生徒の興味をどんどん引き出しながらの解説は、読んでいくと自然にバッハの作品について知ることができます。ここを読むためだけにでも買う価値はあるけど、嬉しいことに楽譜も付いています。
1.リュート組曲第3番BWV995
2.リュート組曲第1番BWV996
3.リュート組曲第2番BWV997
4.プレリュード、フーガ、アレグロBWV998
5.プレリュードBWV999
6.フーガBWV1000
7.リュート組曲第4番BWV1006
意識しなくても自然に耳にすることの多いバッハの音楽だけど、音楽の基礎ともいえるのでぜひ、多くの作品を聴いてください。