ホキ美術館は千葉県にある『写実絵画専門』という珍しい美術館です。
まだ開館して5年ほどと新しく、保木将夫氏が収集した作品、約400点を収蔵・展示しています。
半年くらい前から関連書籍を読んで興味があったけど、『名古屋からは遠いので』と訪れるのを躊躇してた。でも願えば叶うものなのか、東京に行く用事があったので、少し足を伸ばして出かけてきました。
東京駅から土気(とけ)駅までは電車でおよそ1時間。乗り換えなしだったので、関連書籍を読みながら向かう。
土気駅から美術館まではバスで10分だけど、待ち時間が20分以上あったので、駅前で客待ちしていたタクシーに乗り込む。きれいに整備された新興住宅街を走り、5分ほどで到着。
あれ?建物が思っていたよりも小さい。
本などに掲載されているのはどれも、この反対側から撮影されたものだった。やはり実際に行ってみると、発見する事がたくさんあって楽しい。
ここは建物の1階部分で、その下に地下1階、地下2階がある。地下と言っても傾斜地なので、裏に回ると建物全体が見られるので、最後にご紹介します。
早く着いたおかげで、偶然にも『入場先着○○名様(聞えなかった)にプレゼントです』と、素敵な手提げ袋を頂いた。両面に違う絵が印刷されていて、左は森本草介『未来』、右は生島浩『5:55』。
展示してあるものは写実絵画なので、『写真じゃないの?』と見間違うほど細密な作品が多い。
五味文彦 《レモンのある静物》
思わず目を近付けると筆の跡が見えて『やっぱり絵だったなぁ』なんて安心したりして。
島村信之《保木館長》
この絵を見た後に、入口付近に座っておられるご本人をお見かけした。そのままだったので、何だか納得してしまった(笑)
実物を見ることができて良かったのは、絵に近づいたり離れたりと自分でフォーカスできること。本などの印刷物では、筆の跡や油絵の具の凹凸は見られないし。
髪の流れや、服のドレープなど、どうやって描けばこんな風になるんだろうと感心しながら細かい部分まで見てしまった。
森本草介《休日》
下の絵は横幅が162.1cmもあるので、少し離れて左右にキョロキョロ。全体を見渡したり、近づいて建物のレンガの描き方をみたり、同じ絵をずっと見ていても飽きない。
森本草介《モレーの橋》
新しい美術館だけあってLED照明になっていたり、壁面の目地、ピクチャーレールやワイヤーが無いなど、絵に集中できるなど工夫がされていて、とても見やすかった。
地上1階、地下2階の三層の計500メートルにわたる回廊型ギャラリーで、入り口と反対側に来ると建物の全体が見られる。空中に張りだしている部分もあり、建物自体がアートだ。
美術館の隣は、千葉市内の公園としては最大の規模の『昭和の森』。木が生い茂っていて心地良いので、ついでに散策しました。広場には家族連れがたくさん訪れていて賑やかだった。
美術と自然を満喫できてリフレッシュできました!