クラシックギター教室

クラシックギターのリペア(修理・調整)が完了!

2015年6月22日

『ギターは買ったら、そのままメンテナンスしなくてもずっと使える』と考えている方が多いと思います。というか実際に、弦交換くらいしかしない生徒さんが多い。

ギターは木材を組み合わせて作られているので、気候の変化や経年変化で歪みが出てきます。金属製のフレットや、牛骨でできているナットやサドルも、弦で擦れて少しずつ削られていくし。

車のように定期的に点検し、調子が悪くなったら早めにメンテナンスして消耗した部品を交換したりすると、快適に弾き易さを保てますよ!

 

ギターが不調

僕がメインで弾いているクラシックギターにも不調な部分があることに気付きました。ハイポジションの音高(ピッチ)が合っていないのです。開放弦では音の高さが合っていても、ハイポジションを押さえるとズレてる。

それをハッキリと意識したのは、ヴァイオリンとの重奏リハの時。若干のズレなら弦を押さえる力加減や、弦を少しチョーキング(引っ張り)気味にするなどして対処するのですが、その範囲を超えていました。

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一緒に弾いてくれたヴァイオリン奏者は、さぞ弾きにくかったことでしょう。ああ、変な音を出してご迷惑をおかけしてしまいました。

ということでリハーサルの後、いつもお世話になっている腕利きリペアマンに調整を依頼しました。

 

リペア(修理・調整)の内容

サドル(弦が乗っている白い部品)を作り直して交換。

牛骨のブロックから削り出しで、溝にキツキツの幅に作ることで弦の振動をギター本体に効率よく伝わるようにしてもらいました。サドルが溝より細くてユルユルだったり、底面が平らでないギターは意外に多いんです。

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※弦の上に乗っているのが、取り外した古い部品。

また、弦の乗る位置を各弦によって微妙に変えてあります。各弦の長さを若干変えることで、ピッチ(音高)を調整してあるんです。ギターは6本の弦を一律に1本のフレットで分けているので、シビアなピッチ調整が難しい楽器です。

ピアノのように1音ずつ調律できたり、ヴァイオリンのように耳で調整できれば、もっと正確な音が出せるのですが…。

 

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ナット(弦が乗っている白い部品)は交換せずに部分的に削って各弦の乗る位置を調整。弦が通る溝も修正してもらいました。

 

今回は重症だったようで、腕利きリペアマンも苦労したよう。細かい部分まで作り込んでくれたので、納期は1週間の予定が実際には3週間かかってしまいました。

おかげてハイポジションのピッチや音程も良くなり、音の解像度も上がって音がハッキリ出るようになった。音量も上がったので嬉しい。身近にメンテナンスをしてくださる方がいるおかげで、安心してギターを弾いていられます。

 

また来週はヴァイオリン奏者とのリハ。楽しみです!

  • この記事を書いた人
アズール・ギター教室 代表

山口 直樹

アズール・ギター教室 代表

名古屋生まれの名古屋育ち。

1995年に「ギターの楽しさを多くの方に知ってもらいたい」と、4年間務めた一般企業を退職してアズール・ギター教室を設立。現在も名古屋市と知多市の5ヶ所の教室を運営中。

ギターを弾くことやレッスンが大好きで、楽器や関連グッズの探索はカレーと同じくらい大好物!