世界的な弦メーカーのD'Addario(ダダリオ)社から、アコースティックギター用の新しいコーティング弦が発売されたので、3セットを購入し試してみました。
コーティング弦といえば Elixir(エリクサー )社のものが有名で、アズール・ギター教室の全てのレッスン用ギターにも採用しています。そのエリクサーの牙城を崩すべくダダリオ社が投入した、新しいコーティング弦だけに期待が持てます。
ダダリオの長寿命コーティング弦XS
パッケージは質の良い厚手の紙を使用していて真っ白。『X』のロゴにはエンボス加工が施されていて高級感があります。
【検証動画】弦徹底比較~フォスファーブロンズ編~
記事を書いているときにタイミング良く、ヤイリギターの職人さんがコーティング弦の弾き比べ動画をアップされたので参考用にご紹介しますね。
動画のスタート位置は、XSAPB1253(コーティング)とEJ16(ノンコーティング)を比較している場面に合わせてあります。
エリクサーなどとも比較しているので、興味のある方は全体をご覧ください。
張りたての感想
高音寄りで軽めなキラキラ・ショワショワとした感じの音で、ノンコーティング弦の煌びやかさとは明らかに違います。試した3本のギターとも、指弾きでは明るくて解像度の高い音は面白かったけど、ストロークでは低音や音の深みが足りないと感じました。
エリクサーよりもツルツル感は少ないから弦を捉えやすく、弾き心地は良い感じ。チューニングの安定が早いのは嬉しいところでした。
XS弦の特徴
『XS』シリーズの巻弦は、髪の毛の10分の1の薄さを誇るePTFE(延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン)フィルムを採用し、弦全体を覆うコーティング構造で汚れや劣化を促進する物質から弦を保護しています。
高音弦にはD'Addario独自のNY Steel(高炭素スチール合金)を使用し、従来の弦に比べると圧倒的な強度とチューニング安定性を誇ります。
1ヶ月ほど使用した状態
エリクサーと同じように、ピックで弾いた部分のコーティングが削れて毛羽だってきています。エリクサーよりもコーティングは薄そうだ。サビは発生していません。
弾く時間の短い方なら、こうなるのは数ヶ月後でしょう。
まとめ
エリクサーと同じく『弦の音』の主張が強く、鳴りにくい初心者用のギターでも、しっかりと鳴らしてくれそうです。
このコーティン弦を3ヶ月くらい使うのと、ノンコーティングのEJ16を1ヶ月ごとに交換するのは、コスト面ではほぼ同じですね。
弦交換が面倒な方にはコーティング弦がオススメ。コーティングの影響で手触りが少しツルツルしているから、スライドがしやすいくノイズが出にくいです。
さすが定番弦!という深みのある音です。弦交換が面倒でなければ、短いスパンで交換して新しい弦の新鮮な音を楽しめます。
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