鳴海教室(名古屋市緑区)に長く通って頂いている60代男性の生徒さんから、ギターが不調だと相談がありました。
クラシックギターが不調だ
解放弦を鳴らすと『ビヨビヨ』とした鈍い音がするので、弾いていて気持ち良くないとのこと。弾かせてもらったら、弦高が低くなっていてフレットに弦が当たっているみたい。
ふとギターの中のラベルを見たら2002年製だ。僕のレッスンにお越しになってしばらくしてから買い替えられたはずなので、17年ほど通って頂いていることになります!
長くお付き合いをいただき、ありがとうございます。
リペア(修理・調整)へGO!
生徒さん自身でリペアショップに行ってもらうと説明が大変そうだったので、教室のレッスン用ギターをお貸しして、僕がショップに持ち込むことにしました。
生徒さんたちは『ギターはメンテナンス不要』と思っているようだけど、ギターの調整をすることで弾きやすくなったり、ギターが本来持っているポテンシャルを引き出せるんですよ。
馴染みのリペアマンは、誠実な人柄と腕の良さで次々と依頼が舞い込むらしく、店内は修理待ちのギターでいっぱいだ。なのに、急ぎでお願いして申し訳ない…。
リペアマンが不具合の箇所を探っていきます。楽しくお喋りしながらも、ギターを見る目は真剣だ。
僕が機会を見つけてギター製作家やリペアマンと会うようにしているのは、自分の目でこういう場面を見ておくのがギターを知る上で勉強になるから。
故障箇所の見つけ方や道具の使い方など、見ているだけで面白い。
やはりナット(弦が載っている黄色くなった部品)が低くなっているよう。その他にも不具合があれば連絡をもらうようお願いして預けてきました。
2週間後
約束した納期の前日に、修理が完成したと連絡をもらいました。いつも納期に間に合わせてくれるので安心できます。こういう信頼関係って大事だと思う。
指板の上に載っているのが以前に付いていたナット。15年間の使用で摩耗したり黄色く変色していました。
新しいナットは牛骨のブロックから、このギターに合わせて製作・調整してもらったもの。真っ白だ!
弦の溝幅は使用する弦の種類に合わせてバッチリのサイズに切ってくれているのは嬉しいポイント。
他にも糸巻きのネジが緩んでいるところを締めたりと、細かいところまでチェックしておいてもらえました。これで安心して生徒さんに使ってもらえます。
生徒さんへ返却を
レッスンの時に、持ち主の生徒さんに弾いてもらいました。チェックしながら『良くなった』とニッコリされたので安心しました。
良い音でこれからもギターを楽しんでくださいね!
まとめ
僕がギターのリペアに関わるのは、生徒さんに『良い状態のギターでレッスンを受けて欲しい』という思いから。また、プロのリペアマンとも関わることでギターについて詳しく知ることができるのも楽しみです。