生徒さんから『ブラジル民謡組曲』の「ショティッシュ・ショーロ」をリクエストされたので、レッスンのために楽譜の再チェックをしました。
H.ヴィラ=ロボス(1887-1959)はブラジルの作曲家で、当ギター教室のレッスンで課題にすることの多い作曲家のひとりです。
ヴィラ=ロボス『ブラジル民謡組曲』~ショティッシュ・ショーロ
まずはどんな曲か聴いてみてね。Scottish Choroというタイトル通り「ブラジル音楽のショーロに、スコットランド舞曲を取り込んだ」という感じで、軽快なリズムの心地良い曲です。
『ブラジル民謡組曲』の楽譜
さて、曲に取り掛かるところで気づいたんだけど、僕のレッスン生活28年の中で1度もレッスンしたことないぞ。有名曲なのに…良い曲ぞろいの組曲なのに…なぜ?
ヴィラ=ロボスなら、先に弾く『プレリュード第1番』とか『エチュード』があるからかな。
生徒さんにリクエストされることで、この曲を弾く機会がもらえたのは嬉しいことです。
以前の定番楽譜[ノード編]
左)ヴィラ=ロボス ソロギター作品集[ノード編]
僕がギターを習っていた頃は、この楽譜集だった。ショーロス第1番、ブラジル民謡組曲(5曲)、練習曲(12曲)、前奏曲(5曲)が1冊にまとまっています。
『ブラジル民謡組曲』は【マズルカ・ショーロ】【ショティッシュ・ショーロ】【ヴァルサ・ショーロ】【ガヴォット・ショーロ】【ショリーニョ】の5曲が載っています。
右)ヴィラ=ロボスとギター(現代ギター増刊号)
ヴィラ=ロボスの生涯や各曲の解説が載っていて、本当によく読んだ。ノード編はミスプリントが多いから正誤表が載っていて大助かりだったよ。
ヴィラ=ロボス:ブラジル民謡組曲[ジガンテ校訂]
ヴィラ=ロボスの手稿譜を元にフレデリック・ジガンテが校訂した楽譜で、2006年に新たに出版されたもの。
校訂にあたって、それまで知られていなかった【ヴァルス・ショーロ】が発見されたので全6曲が掲載されています。
運指はヴィラ=ロボスによるものを考慮して校訂されているから、『ああ、作曲家はこういう運指をイメージしていたのね』って妙に納得したり。ノード編に比べて読みやすいし、ミスプリントも少ないのでオススメです。
楽譜のチェック完了!
ノード編とジガンテ校訂を比較したり、分かりにくいところに運指を記載したり。レッスンの準備をしながら、楽しく譜読みができました。良い曲ですよ!
『ブラジル民謡組曲』はポピュラー的な曲調で割と弾きやすいから、これからレッスンで取り上げていきたいな。
レッスン希望の生徒さんはぜひリクエストを!
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