【バッヘルベルのカノン】は誰もが知るクラシックの名曲で、ギターのレッスンでもよく取り上げています。小学生でも大人でも、知っている曲を弾けるというのは嬉しいようで、課題に出すと皆さんしっかりと練習してきてくれます。
カノンについて
さてカノンについてですが、いくつかのパートが同じ旋律を少しずらして奏でる形式のことで、簡単に説明すると『カエルの合唱』の輪唱と似ています。バッヘルベルのカノンの場合、【ヴァイオリン3台】と【チェロ・コントラバス・チェンバロのいずれか1台】の計4パートで構成されています。
たまにレッスンで『バッヘルベルのカノンを、ソロギターで弾きたい』という要望があるので、『ギター1本ではカノンになりませんよ』と説明するとキョトンとされます。『カエルの合唱の輪唱を、ソロギターで弾けないのと同じですよ』と付け加えると伝わりますが。
もちろん、そのことを知った上でソロギターで弾くのは面白いと思いますし、レッスンもしますよ。
練習方法の一例
レッスンはマンツーマンなので僕と生徒さんの2人でずらして弾くことがあるけど、それでも音の厚みや広がりを感じてくれるようです。結構楽しい!クラシックギター合奏でも今回の課題にしています。
楽譜はこちらにあります。著作権は切れているので無料で入手・印刷できます。
※【IMSLP】というサイトには、作曲者の死後50年経過したパブリックドメイン(著作権がなくなった状態)の楽譜が124,000曲も収蔵されています。
弾き方ですが、
- 左手の正しいフォームの習得と、すべての左の4本の指をまんべんなく使うのが目的なので、2ポジションで解放弦は使わず弾いてください。
- セーハは使わず、同じフレットでの弦移動は指定の指を押さえ変えてください。
- 弦移動もあるから、右指の練習になります。
- 聴いた曲の記憶に頼らず、目の前の楽譜を読んで、ゆっくり正確に弾きましょう。
- 1弦ラより高い音は、1弦をポジション移動してください。
テンポは初回練習までに4分音符で30で弾けるようにしておいてください。分からないところや弾きにくいところがあれば、レッスンでご質問ください。
余談
金山駅前教室(名古屋市中区)でレッスンしている小学生の姉妹にも、この曲をレッスン中。僕も含めて3パートをずらして一緒に弾くと、なかなか面白い。
あとは低音パートがあれば…ということで、付き添いで来ているギターの弾けないお母さんを巻き込みました!
低音パートは、6弦をD(レ)に下げるとギターで弾けます。8つの音をゆっくりと繰り返し弾くだけなので、お母さんに即席でレッスン。
親子で一緒にギター演奏出来て嬉しそうでした。みんなギターを楽しみましょう!