3年前にフレット交換をしたフォーク世代の憧れMartin D-28。50代の生徒さんのものです。
再びリペア(修理)が必要になったので、名古屋市内の工房へ持ち込みました。
ネック裏の塗装が柔らかくなってしまい、指で擦れると剥がれてきたため、再塗装してもらうことに。
他にも問題がないかチェックしてもらったら…
ナット(弦を支えている白い部品)が長年の使用で溝が削れて弦高が低くなっていました。強く弾くとビビリ音が出てしまうので、作り直してしてもらうことに。
さらに重大な問題が発覚。なんとブリッジの1部分が剥がれていました~っ!
しっかりと接着されているはずのブリッジ(黒い部品)の下に、金属板がスルリと入ってしまった。これでは弦の振動を有効にボディーに伝えることができません。
ブリッジは常に弦に常に引っ張られているし、気候の変化で反ったりして剥がれやすい。まだ1部分が剥がれているだけなので、ひどくなる前に接着してもらうことにしました。
ギターは木材を組み合わせて作られているので、気候の変化により不具合が出ることがあります。特に良いギターほどよく響くように製作されているので気候の変化を受けやすく、適時メンテナンスが必要になります。
むしろ安価なギターの方が、必要以上の強度にしてあるので壊れにくいんです。その代わり響きにくくなりますが…。
リペアマンにしっかりと修理してもらって、良い音になって戻ってきてくれるのを待ちます。
修理が完了
8月末にリペアに出したMartin D-28が、入念な作業を経てようやく戻ってきました!
2ヶ月以上かかったリペアの内容は、
ネック裏の塗装
Before)ネック裏の塗装が柔らかくなってしまい、手触りはネチャネチャとして不快だ。しかも擦ると剥がれてきます。
After)古い塗装を剥がして再塗装。艶消しの具合もよくて、手触りは新品のようにサラサラになった!
ブリッジ剥がれ
Before)しっかりと接着されているはずのブリッジ(弦を支えている黒い部品)が剥がれてきていました。
After)しっかりと接着されているので思いっきり弾けます。
ナット交換
Before)長年の使用でナット(弦を支えている白い部品)の溝が削れて低くなり、ビリつきが起きていました。
After)牛骨で新しい部品に作り直してもらいました。しかも愛用している弦のゲージ(太さ)に合わせて溝を切ってもらったのでジャストフィット!できれば使用弦を変えないでね。
※完成した写真を撮り忘れました…。
レッスンの時に生徒さんにお渡ししたら、
『やっぱり、この音だねぇ』
って、喜んでもらえました。本来の音を取り戻したMartinちゃんをしっかり弾いてあげてくださいね。
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僕がギターのリペアに関わるのは、生徒さんに『良い状態のギターでレッスンを受けて欲しい』という思いからで、プロのリペアマンとの関わることでギターについて詳しく勉強できるのも楽しみです。
ただ、営利目的ではなく生徒さんへのサービスとして行っていますので、一般の方からの依頼はお受けしておりませんことご了承ください。