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2024年版【弦レビュー】おすすめのクラシックギター弦5選+α

2024年4月27日

生徒さんから『おすすめのクラシックギター弦を教えて欲しい』ってよく質問されるけど、答えるのは意外と難しい。

ギターとの相性や奏者の好みがあるから『あれこれ使って試してね』と言いたいところだけど、そもそも生徒さんは選べないから質問してる訳だし。

ということで、僕が普段使っている弦を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

迷ったら定番のナイロン弦

AUGUSTINE(オーガスチン) REGAL / RED

クラシックギターの弦が羊の腸から作るガット弦からナイロン弦に変わったのは戦後。そのギター用ナイロン弦を製品化した元祖がオーガスチン社です。

オーガスチンのオーソドックスな音色は、クラシックギター弦の定番と言えます。

オーガスチン リーガル赤

オーガスチンはBlack(ライト)・Red(ミディアム)・Blue(ハイ)が基本だけど、高音弦に音程の良くないものが見受けられるので、僕はREGAL/RED セットを使います。

  • メーカー:AUGUSTINE(オーガスチン)
  • 低音弦:定番のRed
  • 高音弦:音程の良いリーガル
  • 生産国:アメリカ

高音弦は艶っぽく、低音弦は太くて力強い。ナイロン弦の暖かみのある音が好きな方に向いています。

ただ、高音弦は爪で傷が付きやすいから、よく弾く方は右指の当たる部分がギザギザになったら交換しましょう。

D'Addario(ダダリオ)EJ45

世界的な老舗弦メーカー「D'Addario(ダダリオ)」のクラシックギター弦の中でも中庸な音。「PC制御レーザーシステムによって、200箇所に及ぶ測定」をするなどで安定した品質管理がされています。

ダダリオ クラシックギター弦 EJ45
  • メーカー:D'Addario(ダダリオ)
  • 品番:プロアルテ EJ45
  • テンション:ノーマル
  • 生産国:アメリカ

初心者には、中庸で品質が安定しているからオススメできます。この弦を基準にして、他の弦を試していくとそれぞれの違いが分かりやすいです。

また、中庸だからこそ弦の個性に引っ張られないから、中・上級者には「音をコントロールする楽しみ」を教えてくれる弦だと言えます。

人気のフロロカーボン弦

SAVAREZ(サバレス)ALLIANCE / Cantiga PREMIU

入手性が良くて品質が安定しているから、迷うならこれを選びましょう。僕のドイツ製クラシックギターとの相性は抜群です。

サバレス カンティーガ プレミアム
  • メーカー:SAVAREZ(サバレス)
  • 高音弦:アリアンス
  • 低音弦:カンティーガ・プレミアム
  • テンション:ノーマル
  • 生産国:フランス

アリアンス(高音弦)

フロロカーボン弦と言えば代表的なのがサバレス。ナイロン弦に変わる新しい素材として注目されています。
一般的な弦より細くて張りが強いためか、ナイロン弦よりもハッキリと力強くてキレがある聴き取りやすい音が出ます。

カンティーガ・プレミアム(低音弦)

カンティーガ弦よりも耐久性があるし、重厚で輝きのある低音が出るから気に入っています。

La Bella(ラベラ) Vivace ミディアムゲージ

ラベラは日本ではマイナーな弦メーカーだけど、使ってみたら良い感じ。

21世紀のカーボン高音弦、ダイナミックでバランスの取れた低音弦というキャッチフレーズだけあって、柔らかな感触なのにハッキリとした音を持ち合わせるセットです。

La Bella Vivace
  • メーカー:La Bella(ラベラ)
  • シリーズ: Vivace(ヴィヴァーチェ)
  • テンション:ミディアム
  • 生産国:アメリカ

高音弦

フロロカーボン弦は張りが強く、ハイポジションがカンカンとした音になりがち。でも、これは音の太さと柔らかがあってナイロン弦とフロロカーボン弦の中間のような音が出ます。右指への吸い付き感が良くて弦を捉えやすいから弾きやすい。

低音弦

高音弦と完璧なバランスとなる様に設計されたという低音弦は、太くて豊かな落ち着きのある音。張りがそれほど強くないせいか、ギターのボディが良く響きます。

Knobloch(ノブロック)300ADC

僕がメインで弾いているイタリア製のクラシックギターと相性が良くて気に入っています。

張りたてだと硬い印象だけど、しばらく弾いていると良い感じにこなれてきて、良く歌ってくれます。

ノブロック ギター弦
  • メーカー:Knobloch(ノブロック)
  • シリーズ: ACTIVES(アクティブ)
  • テンション:ミディアム
  • 生産国:スペイン

高音弦

フロロカーボン弦は張りが強くてハイポジションがカンカンとした音になりがちだけど、これは柔らかさがありつつ太く艶があります。
張りはやや緩めだけど音量は十分あるし、しなやかでとても弾きやすくてコントロールのしやすい弦だから歌わせやすいです。

低音弦

テンションの柔らかさの効果かギターのボディーがブワ~ッと豊かに響いて、弾いていると「ギターの音に包まれる」ような感じで心地良い。
柔らかいながら太くてクリアーな音色で、味わいのある音です。

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弦に関するよくある質問

オススメのゲージは?

まず最初はノーマルテンションやミディアムテンションを使って、様子を見てください。
もっと太い音が好みなら、張りの強いハイテンションを試してみましょう。

左手が押さえ辛い方には…

張りの緩い弦を使うと、左手の負担が減って押さえやすくなります。例えば…

オーガスチンのライトテンション

プロアルテのライトテンション

まとめ

ギターを買い替えるとそれなりに費用がかかるけど、弦は消耗品だから交換ごとに銘柄を変えても余分な費用はかからない。しかも、けっこう音が変化して面白いです。

自分のギターであれこれ試して、相性の良いお気に入りを見つけてくださいね!

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アズール・ギター教室 代表

山口 直樹

アズール・ギター教室 代表

名古屋生まれの名古屋育ち。

1995年に「ギターの楽しさを多くの方に知ってもらいたい」と、4年間務めた一般企業を退職してアズール・ギター教室を設立。現在も名古屋市と知多市の5ヶ所の教室を運営中。

ギターを弾くことやレッスンが大好きで、楽器や関連グッズの探索はカレーと同じくらい大好物!