1年半前に入手したイタリア製のクラシックギターに合う弦を探究中です。
相性のいい弦を見つけるには実際に張って弾いてみるしかないから、弦を交換するたびにメーカーや種類を変えて試しています。
オーガスチン(Augustine)とは
クラシックギターで使う弦がガット弦からナイロン弦に変わったのは戦後、巨匠セゴビアが活躍した頃。そのギター用ナイロン弦の元祖がオーガスチン社なんです。
オーガスチンのスタンダード
定番はBlack(ライト)・Red(ミディアム)・Blue(ハイ)の3種類。楽器店などで「どのゲージが良いのだろう?」と迷ったことのある方も多いと思います。
Classic Black
【高音】
Regular Tension
【低音】
Light Tension
Classic Red
【高音】
Regular Tension
【低音】
Medium Tension
Classic Blue
【高音】
Regular Tension
【低音】
High Tension
気づかなかった真実
ところで今日、弦のデーターを調べていて初めて知った衝撃の事実がありました。
それは、この3種類の弦の高音弦はすべて同じ太さだということ!低音弦だけ太さが違っていたんです。高音弦はどれもレギュラー・テンションだった。
普通はゲージが上がると全ての弦がそれぞれ太くなっていくのに…。思い込みは怖いですね。
でも、楽器店にはRedとBlueのバラ弦がそれぞれ置いてあったような。高音弦は色が違うだけで中身は一緒だったとは…。パッケージを色分けしていた意味が分かりません。
オーガスチンのリーガル・赤 を張ってみました
オーガスチンの高音弦は、音程が良くないものが多いことで知られています。僕はギターを始めた頃は10セットをまとめ買いして、不良弦はすぐに捨てていました。
もったいないけど、音痴の弦は不快なので使えないから。
さて今回は実験のために、久しぶりにオーガスチンのリーガル/Redを張ってみました。音程の問題を解決した高音弦がリーガルだったように記憶しています。このギターに張るのは初めてだ。
リーガルは高音弦(1・2・3弦)のみなので、低音弦(4・5・6弦)はRedを組み合わせたセットを使いました。
高音弦の端が紫色でキレイだから、ブリッジ側に残してみました。
使用感
張りたて
高音弦
感触や見た目がビニールっぽい感じで、やや太目。硬くてやや響きにくさを感じました。公式ホームページで調べたら、Extra High Tension だって…張りが強いはずだ。と言っても、細くて張りの強いカーボン弦に慣れているから、それほど気にならないけど。
低音弦
さすがの輝き!しっかり感があって心地良い。
1週間後
高音弦
弾いていくと徐々にこなれてきたようで、高音が豊かで温かみのある音色になってきました。なかなか良い感じだ。
低音弦
変わらずしっかりした音。耐久性もあるようです。
2週間後
高音弦
高音弦に問題発生です!ビニールのようにツルツルだったのに、右指で弾く部分だけザラザラになり、弾くときに違和感があります。爪で弦が傷ついたみたい。
そういえば過去にもこれが気になって、リーガルを使うのをやめたんだった。高音弦だけ交換した方がいいかなと思えてきました。
低音弦
変わらずしっかりした輝かしい音です。重量感がある音は嬉しい!
3週間後
高音弦
ザラザラした感触にやや不満を感じながらも、実験なので使い続けてみました。ザラザラ感は特にひどくはならず。良いのか悪いのか分からないけど、この状態に慣れてきました。出る音には問題ありません。
低音弦
低音弦は重みがあり、輝かしい音色を維持しています。
4週間後
やはり高音弦のザラザラ感が気になるので、ついに交換しました。
まとめ
この記事を読んだ方たちからいろいろと情報をいただきました。記事に反応があるのは嬉しい!
やはり「リーガルの高音弦がザラザラになる」のは僕だけではないようで、使い続けている人たちは「そういうもの」と納得しているようです。
定番のクラシックギター弦としては比較的安い方なので、頻繁に交換してもそれほど負担ではないし、音色はふくよかで魅力的なのでオススメです!
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